一般財団法人 食品産業センター 食品関連事業者のための環境情報

取組み別by approach

味の素株式会社

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取組み 内容
その他
環境活動
ガラスびん
PETボトル
紙製容器包装
プラスチック製容器包装
アルミ、スチール
その他素材

味の素グループの事業活動は自然の恵みと深くかかわり、生物多様性・生態系に様々な形で影響を与え、また恵みを受けています。
生物多様性を保全し、生態系サービスの持続可能な利用を実現するために、様々な関係者との連携・協働を通じて「いのちを見守る」「いのちを育む」取り組みを進めています。
「太平洋沿岸カツオ標識放流共同調査と一連の協働・普及啓発活動」が「第3回生物多様性アワード」で優秀賞を受賞し、
特集TV番組が海外でも放映され活動が紹介された
● 味の素(株)のRSPO「認証パーム油(CSPO)」導入計画を公表
●「持続可能な紙利用のためのコンソーシアム(CSPU)」に味の素(株)が参画し、取り組みを開始
●「四日市地域生態系ネットワーク改善プロジェクト」の中核となる「味の素バードサンクチュアリ in 四日市」の再生保全のた
めの計画に着手

 (独)水産総合研究センター 国際水産資源研究所と味の素(株)の共同事業として2009年度より行っている「太平洋沿岸カツオ標
識放流共同調査」では、2011年度より最新式の「記録型電子標識(アーカイバルタグ)」を用いた大規模放流調査を継続しています。この標識は遊泳中のカツオの日々の位置と、水深、水温、体温を30秒ごとに1年間にわたり記録できるもので、カツオへの実際の装着は世界最先端の研究です。2014年9月までに、記録型電子標識を装着した306尾のうち10尾が再捕されました。標識のデータから、黒潮に乗って北上回遊すると思われていたカツオが、亜熱帯域から日本近海に移動する際に4つの経路で移動していることが推定されています。またデータから、カツオが昼は深く夜は浅い深度に生息すること、頻繁に鉛直行動で最大水深600メートル付近まで潜ること、亜熱帯域では深く、黒潮内側域・東北沖では浅い遊泳深度となることが判明しました。 カツオの経路や遊泳深度は、カツオが生息可能な水温とかかわりが深いと考えられ、漁業においてはカツオとの遭遇率に影響する可能性があります。調査活動を通じて今後もデータを蓄積し、カツオの生態を明らかにしていきます。

 三重県四日市市の、日本有数のコンビナート地域にある味の素(株)東海事業所には、平野部では貴重な淡水の池を中心に豊かな林が広がっています。工場が創業した1960年代から従業員による植樹活動や地道なボランティア活動で緑が育まれ、早くから野鳥も飛来していました。この地の整備を進め、12,700㎡に及ぶ生物多様性保護区域「味の素 バードサンクチュアリ in 四日市」として2002年にオープンしました。現在は、国の準絶滅危惧種、県の絶滅危惧Ⅱ類に指定されているチュウサギを含めた6種類のサギをはじめ、貴重なオオタカや清浄な水域にしか生息しないカワセミなど、多くの野鳥や珍しい昆虫が集まり、渡り鳥の中継地点にもなっています。

出典
JFIA

一般財団法人食品産業センター